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「家庭教育」の隘路―子育てに強迫される母親たち

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タイトル「家庭教育」の隘路―子育てに強迫される母親たち
発売日販売日未定
製作者本田 由紀
販売元勁草書房
JANコード9784326653331
カテゴリジャンル別 » 社会・政治 » 社会学 » 社会一般

購入者の感想

18.08.31
本文のあちこちに「本研究では」という文言があることからも分かるとおり、基本的には研究書である。だから、専門用語もかなり出てくる。しかし、丁寧に読めば十分理解可能であり、扱っている問題が著者から内発的に出てきたと思われることもあって、「なるほど!」と伝わるもののある本である。

まず、家庭教育に、階層による格差はないか、母親は自分のキャリアと家庭教育をどのように考え人生の選択を行っているか、そもそも、どのような家庭教育を行うかという点について迷いはないか、などをオリジナルなインタビュー研究で探っている。

後半は、内閣府が行った「青少年の社会的自立に関する意識調査」のデータを用いて、家庭教育のあり方と、子供のたどる人生の道筋との関連を探っている。

特に重い結果だと思われる部分は、母親が、子供の教育のために社会参画を制限せざるを得なくなっている姿と、「きっちり型」子育ての方が、「のびのび型」子育てよりも学歴が高くなる結果を生んでいること、そしてその逆に、「のびのび型」子育てを受けた子供の方が無業者になりにくいことなどである。更には、近年、企業が新規採用に際して重視している「コミュニケーション能力」は「のびのび型」の子育ての方が育みやすい、という記述もある。(つまり、学歴を高くするための子育てと、無業にしない、あるいは最近求められている人材を作るための子育ては矛盾をはらむということだ。)

このような結果は、ともすると「だから家庭教育を重視しなければならない」という、著者の求めるものとは反対の解釈を生みかねない諸刃の剣だが、それを敢えて示した上で、家庭教育を過度に重視すると、社会の階層化や少子化に拍車を掛けかねないこと、男女共同参画社会への妨げになることなどを指摘して、社会制度のあり方をも論じているのが、この著者の面目躍如といったところだろう。力作だ。

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