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江戸学入門 江戸の理系力

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参照データ

タイトル江戸学入門 江戸の理系力
発売日販売日未定
製作者洋泉社編集部編
販売元洋泉社
JANコード9784800303738
カテゴリ歴史・地理 » 日本史 » 一般 » 日本史一般

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15.01.16
本書の「商品の説明」(このページの上の方)では淡白に、「世界をアッと言わせた江戸のチカラの数々!江戸時代の科学技術の実力は世界水準を超えていた!」とあるだけだが、構成・内容はなかなかに面白い。江戸時代の“鎖国体制(貿易・文化規制)”という特殊な時代背景にありながら、中国やオランダ経由の限られた技術・理論、あるいは日本独自の技術開発など、凡そ必要に迫られて(実用的志向から)発展した科学技術について解説されている。小説家と研究者2名による巻頭対談は別として、(1)天文暦学、(2)測量技術、(3)医学、(4)数学(和算)、(5)主要な科学者らの人物列伝(履歴・事蹟など)、以上の5章からなる。各トピックの内容は、当該技術や理論の解説と言うよりも、技術・理論の開発者や実践者らの経歴・事蹟の解説(歴史的論述)に近い。技術・理論自体は概論的なものであり内容も一般的レベルに留まるので、読者を(理科・技術系に)限定するものではなく幅広い印象を受ける。

第1章は、渋川春海が日本独自の貞享暦作成に至る経緯、貞享暦の歴史的意義など、第2章は、日本地図作成の歴史概観から伊能忠敬の17年に及ぶ日本全図の作成や(地図完成と忠敬の死の)エピソードなど、第3章は、日本の医学史概観、漢方医学から蘭学医学への変遷、『解体新書』及び解剖学、有吉佐和子氏の小説(『華岡青洲の妻』)で著名な華岡青洲の全身麻酔の開発と外科手術、種痘の日本での浸透など、第4章は、吉田光由『塵劫記』、関孝和らによる和算の概略、第5章は、平賀源内ら9人の発明・技術などを中心に解説する。写真や図表が多用されており、機械・器具や地図など興味深いものがあるが、私見ながらその動作・構造・原理などの概説も欲しかったように思う。本書のトピックは主として“実用性”ないし現実の“必要性”に裏付けられた「実学志向」の科学技術であるが、第4章は、関孝和らに依る和算の発展がもっぱら「問題を出しては解くというリレー式の問答」(139〜144頁)を基礎に、言わば「ゲーム」として愛好されそれが高等数学のレベルまで発展していったという特徴が詳細に論述され、日本独自の和算の歴史的意義が非常に興味深いものとなっている。全体に技術や理論自体は概論的であるので、タイトルの『理系力』に臆する必要はなく読者を選ばず読みやすい一冊かと思う。

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